車椅子との出会い
天井から吊って立つだけのリハビリが物足りなくなってきたかな、と思うようになった
目の前に置いてある餌の干し草の箱を角をぶつけてひっくり返す
10Lの生理食塩水入りのバケツを倒されたときは泣いた
寝床にいるときも下に敷いてあるペットシートの端を食べようとしたり
いたずらをするということは元気が出てきた証拠でそれは喜ばしいことなのだけれども
力がみなぎってきているような気もするが
とは言っても相変わらず立ち上がることも歩くこともできないのだ
アルタのフレーメン顔
日中は5~6時間アルタにかかりきり
夕方アルタが寝床に入るとネットを漁る日が続いた
あるとき四輪車の犬用車椅子の画像を見つけ、これはいけるかもしれないとピンときた
後脚だけが悪い動物のために二輪の車椅子はよく見かけるが
四輪なら前脚もおぼつかないアルタにも乗れるかもしれない
さいわい工房の場所も行けない距離ではない
翌日電話をし、ヤギだからといって断られることもなく採寸の予約を入れてもらい
アルタを車に乗せて片道2時間半、特注のヤギ用車椅子は2週間後に完成のはこびとなった
車椅子納車の翌日のアルタは外で嬉しそう