車椅子への期待
今日のアルタ 色鮮やかなもみじもパクパク
車椅子を作っている工房を訪れ大型犬用の試乗車に乗せてもらったとき
アルタがすぐにドタバタと前のめりに突進しはじめたのでとても驚いた
前進するアルタ、ひと月ぶりに見る姿だった
もう一生歩けないかもしれないが、生きていてくれればそれでいいと半ば諦めかけていただけに胸にこみ上げるものがあった
やっぱりアルタは歩きたかったんだ…
注文してから完成予定日までの二週間がどれだけ待ち遠しかったことか
待つ間に期待はどんどん膨らんでいった
車椅子さえあればすぐにでも歩けるようになるのではないかと妄想したりもした
相変わらずネットで目にする情報は
「腰麻痺にかかった、死んでしまった」「腰麻痺で寝たきり、褥瘡がひどい」
といったものが多くて気が滅入った
だから何かしら希望を見つけてすがりたかったのだ
寝たきりになって間もない頃、最初のかかりつけA医師にも病状を話し何か打つ手はないかと聞くと「できることは安楽死しかない」と言われてしまった
あんたが予防注射を断るから腰麻痺になったではないかと言うと「予防注射しても100%防げるわけではない」という
それでも注射をしていれば予防できた可能性がより高まったはずだと思うのだが
産業獣医師とペットとしてヤギを飼っている自分の温度差というのはこういうものなのかと落ち込んだ
車椅子で大好きな萩を食べに行くこともできるようになった